競泳競技は12日に終了したパンパシフィック水泳選手権。会場を千葉県・北条海岸に移して、14日はOWS競技が行われました。

日本は男子が野中大暉選手と豊田壮選手、女子が貴田裕美選手と森山幸美選手というメンバーで、泳ぎ慣れた館山の海で世界の強豪選手たちを迎え撃ちます。


先に14人の選手たちでスタートした男子。2015年のロシア・カザン世界水泳選手権で優勝しているWILIMOVSKY JORDAN MATTHEW選手(アメリカ)は、集団の後方につけて様子見。変わってレースを引っ張っていったのは20歳のABBOTT TAYLOR KNIGHT選手(アメリカ)。OWSで多数の実績を持つERIC HEDLIN選手(カナダ)が続きます。

WILIMOVSKY選手と同様に後方につけた野中選手に対し、豊田選手は積極的なレースを展開。集団の前方をキープし、1周目を6番手で通過します。そのまま集団の前でレースを展開し続けていた豊田選手でしたが、3周目を過ぎて他の選手と接触するアクシデント。「OWSなら普通にあることです」と、苦しいながらも野中選手とともに耐えるレースを展開。



しかし、最終周回には入るときには、トップを泳ぐWILIMOVSKY選手から30秒遅れてしまいます。それでも諦めずに最後の最後まで踏ん張りを見せてフィニッシュ。惜しくも入賞は逃してしまいましたが、野中選手が2時間00分16秒9(トップと1分26秒4差)の9位、豊田選手は2時間01分37秒9(トップと2分47秒4差)の10位となりました。

男子の優勝は、1時間58分50秒5でWILIMOVSKY選手。2位にはHEDLIN選手が1時間58分56秒7(トップと6秒2差)で入り、オーストラリアのSLOMAN NICHOLAS選手が1時間59分20秒8(トップと30秒3差)で3位となりました。

男子のスタートから5分後、ウエーブスタートで始まった女子のレース。レースを引っ張るのは、800m自由形でもOWSでも国際大会のメダルを獲得しているTWICHELL ASHLEY GRACE選手(アメリカ)。とはいえ、男子ほど縦長の集団にはならず、最後尾まで約10秒差ほどしかない状態でレースが展開していきます。
トップが入れ替わりつつ、日本の貴田選手、森山選手もトップから10秒以内の差をキープしたままで迎えた最終周回。4周目のラップで2選手が遅れるものの、先頭集団のトップから最後尾までは15秒ほど。ダンゴ状態のままで全員がラストスパートをかけます。
貴田選手、森山選手を含めてまだ10選手で集団を形成したまま最終ブイを回り、最後の直線に入ります。



ここで、OWS経験豊富で前回のゴールドコースト大会も制しているANDERSON HALEY DANITA選手(アメリカ)、競泳の1500m自由形で4位だったLEE KAREENA選手(オーストラリア)、さらに長くOWSで活躍し続けているブラジルのCUNHA ANA MARCELA選手がフィニッシュになだれ込んで、写真判定にまでもつれ込みます。
結果、ANDERSON選手が2時間08分24秒8で連覇を果たし、2位に2時間08分26秒0(トップと1秒2差)でLEE選手、3位はCUNHA選手が2時間08分27秒0(トップと2秒2差)となりました。

森山選手と貴田選手も最後の最後まで粘りの泳ぎを見せて、森山選手がトップと8秒7差の2時間08分33秒5の5位、貴田選手がトップと13秒5差の2時間08分38秒3で6位でそれぞれ入賞です。


第13回パンパシフィック水泳選手権も、競泳とOWS合わせて大会の終わりを告げました。
最後まで世界を相手に戦い抜いた選手たちへのご声援、ありがとうございました。

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